プレゼンテーション・テクノロジー

 

このトピックでは、NetWeaver ABAP Platformのプレゼンテーション・テクノロジーを説明します。

ABAPプログラムの画面技術は、後からWEB対応のWebDynproも追加されましたが、従来からDynproを使ってきました。SapECCシステムで利用されている標準画面は、全てDynproで構成されています。 Dynpro画面はSapGUIウィンドウに表示されます。SapGUIは、SapECCシステムへのユーザインタフェースです。SapGUIはABAPアプリケーションサーバと通信し、ABAPアプリケーションからレスポンスされたプレゼンテーションを表示し、またユーザからの入力を処理し、そのアクションをABAPアプリケーションへリクエストします。

SapGUIウィンドウ

一般的な SapGUIウィンドウは以下のようなUIパーツから構成されます。

  • メニューバー
  • システム機能バー
  • 表題バー
  • アプリケーションバー
  • Dynpro領域
  • ステータスバー

下記の図でSapGUIウィンドウのレイアウト構成を示します。

Dynproの構成要素

Dynproは主に、Dynpro属性、画面レイアウト、エレメント一覧、PBO、PAIから構成されます。

  • Dynpro属性
    Dynproが持つ基本情報です。Dynpro番号、Dynproタイプ(標準・従属画面・ダイアログボックス・選択画面)、後続Dynproなどがあります。
  • 画面レイアウト
    画面のレイアウト情報です。各UIエレメントの位置やサイズを定義します。
  • エレメント一覧
    Dynproが持っている各UIエレメントの詳細です。
  • PBO
    Process Before Output、Dynpro画面が表示される前の処理を行う処理ブロックです。
  • PAI
    Process After Input、Dynpro画面が表示され、ユーザがアクションを行った後の処理を行う処理ブロックです。

NetWearver ABAP Platformは、ABAPアプリケーション内に独自のスプールリングおよび印刷システムを提供しています。これはすべての印刷機能への統一的なインタフェースとなっています。

プリンタとの接続形式

ABAPアプリケーションとプリンタの接続形式には以下の3つの方法があります。

  • アプリケーションサーバのローカル接続 (アクセス方法 L, C)
  • lpd hostを経由したリモート接続 (アクセス方法 U)
  • PC と SAPlpdを経由したリモート接続 (アクセス方法 U or P)

ABAPアプリケーションのスプール管理は「トランザクションコード:SPAD」から管理・定義が可能です。

印刷処理の流れ

SapECCにおける印刷は、以下のステップを使用します。 1.ユーザが生成された出力の印刷を要求すると、その要求はスプールシステムに送信されます。この処理は、スプール要求の生成と呼ばれます。 2.スプール要求は、プリンタと印刷形式の指定とともに、スプールデータベースに格納されます。 3.データを印刷するために、スプール・ワーク・プロセスが処理するスプール要求のための印刷要求が生成されます。 4.スプールワークプロセスは、印刷のためにデータを整形し、印刷要求をWindowsスプールシステムに渡します。 5.Windowsスプールシステムがプリンタキュー管理を引き継ぎ、データが適切な出力デバイスに渡され、印刷されるようにします。